Bonjour à tous!
前回「塩」は”Le sel”(セル)を使った表現を紹介しましたが、
今回も塩について。
いろんな塩
”sel de table”(セル ドゥ ターブル) 食卓塩
”sel de cuisine” (セル ドゥ キュイズィンヌ)料理用食塩
”gros sel”(グrォ セル) / ”sel gris”(セル グrィ) 粗塩
”sel fin”(セル ファン) 精製塩
”fleur de sel”(フルーr ドゥ セル) 粒子の細かい、よく溶ける塩
フランス語では塩を使った表現は、
”辛辣”、”鋭さ”、”機知”という意味でしばし使われます。
また”Les sels”と複数形で、気つけ薬の意味になります。
”Le sel de la terre” (ル セル ドゥ ラ テーr)
直訳で、「地の塩」
意味は、「社会の規範となる人」
この表現は聖書が原典となっています。
”Le sel attique”(ル セル アティック)
直訳すると、「 アッティカの塩」
この表現の意味は「機知」
アッティカとは、ギリシャのアテネのある周辺地域名です。
古代ギリシャ人は機知に富んでいたことから、この表現が生まれました。
”avoir le sel attique”で、「機知に富む人」を意味します。
ちなみに、日本語のサラリーマンなどで知られているサラリーの語源は、
実は、ラテン語の”salarium”という言葉です。
この言葉のうちの”sal”が「塩」です。
”salarium”の意味は「塩」自体では無く、塩を購入するための手当てを意味したり、塩田や塩の輸送ルートを守ったりさせるための現金報酬を意味していると言われ、兵士の塩を買うための代金のことを指します。
これがフランス語の”salariè”(サラリエ)「給料」となりました。
古代では、塩は機知、知恵、力強さ、歓待,神聖を表しました。
聖書には「汝らは地の塩なり」と書かれていることを始め、塩について32ヶ所に書かれており、それらの多くは契約や同意の成立に関するものであると言われています。
ローマ・カトリック教会では今でも塩は純潔と清廉潔白のシンボルであり、洗礼の儀式では子供の唇に塩の粒が乗せられますが、これは罪が清められ聡明な人間になるようにとの願いが込められています。
塩は神聖なものとして取り扱われてきたことは日本の神道でも同じですね。
日本でもお清めに塩を使いますが、西洋でも、塩をこぼすことは不幸をまねくと考えられており、こぼしてしまったら、右手で左肩越しに一つまみの塩を投げると、不運を打ち消すことが出来るとされています。
レオナルド・ダ・ビンチは有名な「最後の晩餐」の絵の中で裏切り者で不幸を招いたユダの右手首の横に塩壷からこぼれた塩を描いています。
”Le sel” 「塩」という短い単語ひとつの中に、これだけ色々なことが詰まっているんですね!
それでは今日はここまで♪
A bientôt!