さてフランスでは、この時期になると、「ヴァカンスはどこに行くの?」というのが挨拶になります。
À la montagne? (山に?)
À la mer? (海に?)
「Bonnes vacances! (よい休暇を!)」と声をかけたところ、ひとりの生徒さんが
「まあ8月だからと言って仕事に行く日はなんにも変わらないんですけどね...」 と笑いながらおっしゃり、わたしとCyrilはふたりして慌てて「Bon お盆!」に言い換えました(笑)
そういえば日本には”ヴァカンス”というものはほとんどないですよね。
現在の日本では、年次有給休暇の平均支給日数は16日間で、その取得率は47%なのだそう。
有給休暇をきちんと消化できないなんて、フランス人が聞けば目をぐるりと回すでしょう...
フランスは、ヴァカンス法が世界で初めてできた国だと言われます。1936年、年に15日の有給休暇を与えるという法律ができたことを指します。
日本人が抱くイメージのとおり、フランス人には休暇が多いです。
雇っている人に与えなければならない有給休暇は、年に最低5週間とされていますが、週35時間労働が進んでからは休暇が増えました。
残業を余儀なくされる管理職、出張などによる超過勤務、休日出勤がある職種の人たちは、振替休日をもらいます。年に8週間の休暇がある、などという人も珍しくはありません。
フランスでは、ヴァカンス旅行(統計上は、連続4日間以上の楽しみのための旅行を指す)を1年間に1回もしない人が30%もいる!ということで、全ての人がヴァカンスを過ごせるように、と政府は対策を考えているようです。(うらやましいですね!)
サラリーマンにはヴァカンス手当なんてものまであったり、
裕福でない家庭の子どもたちのためには、自治体などが林間学校をオーガナイズしています。
ただしフランスは日本以上に不景気なので、2013年のフランスでのアンケート調査では、夏にヴァカンス旅行をする予定だと答えた人は62%で、前年より 8%の減少しているという結果がでていました。 それでも、同じ調査のヨーロッパ平均は54%なので、フランス人はそれでもヴァカンス旅行が好きなようです。
フランスでは今年の7月9日に、昔から有名なバンデシネ(漫画)”プチニコラ”の映画が公開されました。それもヴァカンスがテーマようです。
À la montagne? ア・ラ・モンターニュ? (山に?)
À la mer? ア・ラ・メーr ? (海に?)
日本にもヴァカンス制度ができたらいいのに!
なんて思うのはわたしだけでしょうか?
それで今日はここまで♪
Bon OBON!
A bientôt!